子どもが消えていく
【要約文】
「小学校へ行き始めてから子どものことがすっかり見えなくなった。」保育園から小学校へ、その環境の変化は不安が一杯。
【コラム本文】
立春が過ぎ、桜のつぼみが膨らみ始めました。もうすぐ新学期です。保育園を卒園し小学校へ新たな一歩を踏み出す、たのもしい子どもたちの元気な声。
「小学校へ行き始めてから子どものことがすっかり見えなくなったのよ。」昨年春、小学校1年生の息子をもつ友人が、心配そうに話していたことを思い出します。朝「いってきます!」と玄関を飛び出してから夕方帰宅するまで、息子の様子が何も見えなくなってしまったと言うのです。
保育園の頃は、毎日の送迎で子どもの通う場所を直接目で見ることができました。先生とも1対1で毎日話をすることができたので、成長の変化やちょっとしたその日の精神状態、体調それらの把握が何となくできていました。また、同じ園のお友達のご両親やおじいちゃんおばあちゃん、直接話をしなくても顔を合わせたり子どもや先生と触れ合う姿を垣間見ることで、何となくお互いが通じている感覚がありました。
ところが、小学校という場所は保育園のようなつながりや触れ合いが日常的には全くないためか、中の様子が何も見えてこない。「まるで子どもが消えていく」ようなのだそうです。高学年の子どもたちとは違って、1年生に進学したばかりの環境の変化が著しい時期や、親からの自立が不安定な低学年の時期に、親と学校、親と学校の子どもたち、親と学校の先生や他のご両親たちとの距離をとても感じるということは、大変心配なことだと思います。
それだけでなく、親のこの不安な気持ちは感受性の鋭い子どもの心にもきっと伝達していることでしょう。子どもは大人のようにはっきりと意見を言うことが無いですから、心の内を知ることは意外と難しいものです。1年生になって訪れる様々な環境の変化を、子どもたちは自分の身体と大人の不安な感情から敏感に受け取って、独り頑張っているのではないかと想像します。
小学校1~2年生の頃の環境は、親も子も不安が一杯なのかもしれません。その環境の変化に順応しようと頑張っている大事な時期に、やれ学力だ、国際教育は早期に、成績が大切だと周囲があおるような状況は正常なものとは思えません。子どもはロボットではないのですから。
この時期は、まずは親が世論に振り回されず毅然とした態度で、子どもにゆったりとした精神的安定を与え、のびのびと次の環境へ移行していく手助けをして、学習に集中できる体制を子どものペースを重視しながら一緒につくっていく。親が周りの声のバリアとなって安息の成長環境を守る姿勢が、とても大切なのではないかと感じています。
【アドバイス】
世間体から自立する姿勢がまず第一歩だと思います。
2月 20, 2006 出産・子育て | Permalink
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